2022年度版「公務員をめざそう」
24/28

OB・OGからのメッセージ23公務員をめざそう“ヒト”と“知”の力を信じ続けたい “どの価値観を選び、どう生きるか?” 私が学生時代、そして公務員試験勉強に励んでいた頃、この問いへの答えをずっと探していた気がします。どんな仕事に没頭し、誰と一緒に過ごし、どのような未来を追い求めたいのか?将来について様々悩む中、最後の最後には、この問いに直面し、内省する日々でした。最終的に出した答えは、“ヒトと知の力を信じ続けたい”。その思いを携えて入省した文部科学省では、国際会議や文化行政、そして2年間アメリカでの留学の機会をいただいた後、現在は幼稚園から高校までを所掌する初等中等教育局にて、局のとりまとめや審議会の運営等に従事しています。文部科学省での業務の中核には常に “ヒト”と“知”があり、そしてそれは4分野(教育、科学技術、文化、スポーツ)、そしてどの部署においても、共通するものだと思います。 日本も世界も、日々変化し、多様性が高まり続ける今、そしてこれからにおいては、ビジョンを描ける力、異分野と連携・融合させる力、ものの見方や考え方をアップデートする力等、公務員に求められるものも、変化し続けると思います。学生という時期だからこそ、自分の“面白そう”や“楽しそう”という思いに素直になって、ぜひいろんな経験をしてみてください。公務員という職業に自分なりに向き合いながら、皆さんが納得のいく答えに出会われることを心から祈っています。是非、悔いのない時間を過ごしてください。応援しています!岡嶋 美和さん● 文部科学省 勤務● 法学部 政治学科 卒業公務員にまず必要なものは 平成元年に会計検査院に入庁以来、国内留学2年間と海外出向の3年間を挟んで、約30年霞ヶ関で勤務しております。 「公務員」を職業としてとらえた場合のイメージは、一昔前の「安定している」「民間よりラク」というものから、「深夜まで働かされる」「サービス残業が多い」などへとだいぶ変わってきました。ただこうしたイメージは必ずしも間違っていないとしても、あまり一面的に捉えると現実を見誤ります。公務員にまず必要なものは、国民に対する奉仕を第一とする責任感です。「安定」とは、この責任を果たす上で必要な仕組みの一つに過ぎません。 天災、事件、事故、経済危機、国際紛争など、社会全体に影響を与えるような重大な事態はいつ起こるか分かりません。そのとき、各国家機関、そしてそこに所属する公務員は、それぞれの責務を果たすため、時には極めて過酷な条件の下で勤務を行わなければなりません。現状、公務員の人員には必ずしも余裕はないので、心身の限界に近いところまで働かざるを得ないこともあります。 しかし、その仕事が国民のためのものであるならば、責務を遂行する充実感は大きなものとなります。私自身も、地下鉄サリン事件、米国同時多発テロ、東日本大震災などの大事件や大災害を目の当たりにしたり、国会論戦への対応に忙殺されたりするなどいろいろな体験をしましたが、その現場には常に誠実に働く公務員の姿がありました。 また、会計検査の現場では、様々な日常的な問題の最前線で地道に活動する公務員の仕事ぶりに触れることもできました。一人一人のできることは確かに小さいかもしれませんが、自らの職務を全うすれば行政組織を通じて、わが国の隅々にまでその影響を与えることもできます。 公務員の仕事は様々ですが、もし「国民に対する奉仕」という概念に少しでも心が動くのであれば、ぜひ職業としての公務員を目指してがんばってください。山崎 健さん● 会計検査院 勤務● 法学部 政治学科 卒業求む!IT化後の裁判所を支える若い力 2000年という節目の年に裁判所に入所し、早いもので20年以上が経過しました。その間、主に裁判所書記官として刑事公判部で様々な裁判に携わり、「適正迅速な裁判の実現」に向けて裁判官と協議しながら裁判事務を行うなど、充実した日々を送ってきました。そして、現在は、刑事訟廷副管理官として、刑事公判部の裁判事務を支える仕事をしています。 さて、皆さんの裁判所に対するイメージは、「動」というよりは「静」というイメージではないでしょうか。しかし、それは一面にすぎません。私が入所した以降でも、家事事件手続法の施行、裁判員制度の開始など、大きな変革がありました。このような変革期においては、新しい法律や規則等を踏まえ、新たな運用を検討していく必要がありますが、大変である反面、裁判所職員として大きなやりがいを感じることができます。また、近年は政府の方針によりIT化政策が強く推し進められています。この点、民事の分野では、法制審議会において民事訴訟手続のIT化に向けた検討が佳境を迎えており、刑事の分野でも「刑事手続における情報通信技術の活用に関する検討会」が設置されて検討が進められるなど、IT化の大きな波は裁判所全体に押し寄せている状況です。 このような前例のない事態に対応するためには、様々な経験により培われた広い視野と、従来の慣行に固執しない柔軟な発想が必要となります。ぜひ皆さんは、学生のうちに積極的に多くのことにチャレンジし、広い視野と柔軟な発想を養うようにしてください。IT化後の裁判所を一緒に支えていきましょう。三角 宏さん● 東京地方裁判所 勤務● 法学部 法律学科 卒業OB・OGからのメッセージ第一線で活躍する先輩から公務員を目指す皆さんに温かいメッセージをいただきました。

元のページ  ../index.html#24

このブックを見る